ヨガでパニック障害を乗り越え、教える立場になった僧侶の健康法

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制作:楽天シニア

楽天シニアでイベントを主宰し講師として活動する方の中から、「楽天シニアヨガ定額プラン」の認定講師として活躍している話題の先生にスポットライトを当て、講師になった背景や健康の秘訣について伺いました。

ご縁がつないだヨガとの出会い

私がヨガを始めるきっかけとなったのは、知人からヨガの体験チケットをいただいたことにはじまります。しかし、その経緯の前に私が抱える病気について少しお話しをする必要があります。

私は、僧侶であるかたわら、旅行業としても働いています。
旅行業に就いたのは、大学時代に京都で人力車を引くアルバイトをしていた経験からです。お客様に京都の魅力を伝えることがとても楽しく、その頃から本業にしたいと思っていたためです。しかし、旅行業の仕事は想像以上に忙しく、体が疲弊していきました。その結果、精神的にも不安定になり、パニック障害を患うようになったのです。

発症をしてからは、病院にもかかるようになりました。
いく度目かの通院で、かかりつけ医から「何か運動をしてみてはどうでしょう?リラックスにヨガはいいですよ」と提案されました。パニック障害の原因は緊張のしすぎであることが多く、緊張を解きほぐすことで、症状の改善が期待できると先生はおっしゃいました。

医師からそのような勧めがあったのにも関わらず、この時の私はそこまで乗り気ではありませんでした。もしかしたら半信半疑だったのかも知れません。それからしばらく経ったある日、たまたま知人のお坊さんからヨガの無料体験チケットをいただいたのです。これも何かのご縁であると思い、おそるおそる体験したのがヨガとの最初の出会いです。

初めてヨガクラスに参加した時、閉鎖空間の中で1時間も見知らぬ人たちと過ごすことに不安を感じていました。しかし、レッスンの最後に行った「シャバーサナ」というヨガのリラックスのポーズでは、気がつくと眠ってしまうほど安堵していました。この体験には自分自身も非常に驚き、もっとヨガを知りたいと思ったのでした。

ヨガで救われた私のパニック障害

パニック障害の症状は、突然の強い不安感に襲われたり、心拍数が急激に上がったり、呼吸が苦しくなるなどの発作が頻繁に起こります。私の場合、自分で運転する分には平気なのですが、他者のコントロール下に置かれる状況に恐怖を覚えます。例えば飛行機や電車などです。動悸がしてしまい、とても怖いと感じてしまうのです。そのため当時の私は、飛行機はもちろんのこと電車にも乗れず、なんとかバスには乗れるといった状態でした。旅行業に身を置くにもかかわらず、こうした乗り物に乗れないことは、私にとって深刻な問題でした。

ですが、ヨガを続けることで、私は次第にこうした恐怖を克服できるようになりました。深い呼吸と身体のリラックスを通じて、自分の不安感をコントロールする方法を学んだためです。その結果、今では飛行機も電車にも乗れるまでに改善しました。

このように、ヨガが私の症状改善にもたらした影響は大変に大きなものです。

コロナ禍だからこそ考えられた、インストラクターへの道

ヨガを続ける中で、自分の経験を誰かの役に立てたいという気持ちが芽生えてきました。ちょうどその頃は、コロナ禍であり、いろいろと考える時間ができたことも影響しているかもしれません。習っている先生からの勧めもあり、まずは全米ヨガアライアンス200(RYT)の資格を取得してみようと決めました。この資格は、世界70か国で通用する、最も認知されている協会のインストラクター資格です。

資格を取得した後、インストラクターとして活動をするためにスタジオへ売り込みを始めました。しかし、男性という理由で、何度も断られてしまいました。それでも諦めずに続けていたところ、現在教えているスタジオのオーナーが話を聞いてくれることになったのです。オーナーは大変親身に話を聞いてくれました。私は不安もあったため、まずは週に1コマから教えることとなりました。それが、私の講師としての第一歩になります。

インストラクター業にも徐々に慣れてきたところで、私はふと考えました。「近年、お寺で行うヨガが流行り始めているが、その多くは外部の講師を招いているもの。ならば、僧侶である私自身が教えるのは面白いのではないか」と。また、お寺という落ち着いた空間でヨガを行うことは、非常に親和性があるとも思いました。こうして、私はお寺でヨガ教室を始めることにしました。お寺をコミュニティの場として活用し、ヨガを通じて地域のみなさんにリラックスできる場を提供したいと考えたのです。

この試みは予想以上に好評で、地域の方々から「お寺でヨガをするのは新鮮で楽しい」といったありがたいお言葉をいただいています。特に、御命日こそおつとめに出るけれど、普段なかなか外に出られない高齢者の方々が、運動の場やコミュニティの場として活用していただけていることが、とても嬉しいです。

蓮見先生のとある一日

4:30〜7:00 起床、旅行業の準備
コーヒーを入れながら、まずは旅行業の事務仕事を片付けます。

7:00〜8:00 ヨガレッスンの準備
その日の参加者に合わせてレッスン内容を調整します。

8:00〜9:00 レッスン開始
レッスンは特にアドバイスに力を入れています。

9:00〜9:15 朝食
発酵食品を毎日必ず摂り、栄養バランスを考えた食事をいただきます。

9:15〜10:30 お寺へ移動、掃除
掃除をすることで、心も洗われます。

10:30〜11:00 朝のおつとめ
住職とともに本堂にて読経。

11:00〜15:00 法務に出る
葬儀や法事など、その時の予定を行います。

15:00〜18:00 旅行業
スーツに着替えて、旅行業務に取り組みます。

18:00〜19:30 スタジオへ移動、ヨガレッスン
業務を終え、スタジオへと移動。対面でのヨガレッスンを行います。

20:00〜21:00 帰宅、夕食、入浴
夕食も発酵食品を必ず摂ります。入浴は一日の疲れを癒す大事な時間です。

21:00〜22:00 自由時間
撮りためている旅番組を見たりしています。就寝前のセルフヨガは欠かせません。

22:00〜 就寝
早寝早起きが私の健康の秘訣です。

体と心を整えるために私が実践していること

私が健康を保つために大切にしているのは、食事と心のケアです。人間は必ず食べないと生きていけません。だからこそ、1回1回を大切にして欲しいと思っています。これはお金をかけることではなく、「いただきます」という言葉に込められた、「命をいただいている」という意識を持つことが重要だと考えています。食事を大切にすることで、この先の健康にもつながっていくと私は考えています。

また、私は毎日、発酵食品を必ず取り入れ、腸内環境を整えることを心掛けています。一度に大量に食べるのではなく、少しずつ分けて摂るようにもしています。こうした習慣が、日々の健康維持に大きく役立っていると思います。

心のケアとしては、日々の忙しい生活の中でも、静かな時間を作り、自分の呼吸に意識を向けるよう努めています。特に、お経を毎日読む習慣があるため、普段から深い呼吸を意識できているのも大きいです。またヨガに関しても、ポーズや呼吸法が心を落ち着かせ、ストレス緩和に寄与しています。無理なく自分のペースで続けることが、心の安定につながっていると思います。

毎日続ける必要はない、自分のペースでヨガと向き合う

私のヨガレッスンで最も大切にしているのは、「無理をせず、自分のペースで行う」ことです。ヨガは無理なく続けることで、初めてその効果を実感できると考えています。私自身、これを長期的に実践してきたおかげで、パニック障害が改善されました。落ち着いて過ごせる時間が増え、不安感も和らいだのです。だからこそ生徒さんにも、「毎日でなくてもいいので、気分が乗った時だけでもヨガと向き合ってみてください」とお伝えするようにしています。

また、講師として生徒さんを教えていますが、実は私自身が生徒さんから多くのことを学ばせてもらっているように思います。生徒さん一人ひとりが持つ背景や経験、そしてそれに向き合う姿勢から、多くの気づきや学びを得ています。みなさんの成長を見守ることができるのはもちろんのこと、そのプロセスを通じて日々、私自身も成長しているのだと感じています。こうして一緒に学び合えることに、私は心から感謝をしています。

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制作協力

  • 蓮見先生

    楽天シニアヨガ認定講師

    大阪の寺院で法務を務めながらヨガインストラクターを兼任中。5年前にパニック障害を患い、医者の勧めでヨガを始め、全米ヨガアライアンスRYT200を取得。「和顔愛語」をモットーに、現役僧侶が生徒のためにも自身のためにも、心の落ち着き・リラックスを実感できるレッスンを心掛ける。

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