安い食材をたくさん買いすぎて消費期限を切らしてしまったり、冷蔵庫の片隅でしなびた野菜を発見したり、なんて経験はありませんか。食品をムダなく使い切るコツを紹介します。
食品ごとに保存の工夫を
食べ物を捨てるのは罪悪感がありますし、なんといってもお金のムダに。そこで上手な保存法や、食べきるためのコツを取り入れましょう。
まず知っておきたいが「消費期限」と「賞味期限」の違いです。
「消費期限」とは、安全に食べられる期限のこと。お弁当、刺身や精肉など、品質が早く劣化しやすい食べ物に表示されます。
一方「賞味期限」は、品質が変わらずおいしく食べられる期限のこと。缶詰、スナック菓子、飲料などの劣化しにくい食べ物に表示されます。つまり賞味期限を切れても食べられないわけではありません。卵は生でも「賞味期限」が表示されています。
●賞味期限切れの生卵は火を通して食べる
卵は、保存温度10度以下であれば、産卵後57日間生で食べられるとされています(12〜3月の冬季)。賞味期限が切れても、すぐ捨てなくていいのです。火を通せばより安全に食べられます。
●カット野菜を活用する
筑前煮や野菜炒めなどのメニューは、食材の種類が多いため、材料が残りがちに。そこで必要な野菜が少量ずつ入ったカット野菜を活用しましょう。一見割高ですが、腐らせて捨てるより、使い切りセットの方が安上がりにも。
●肉は小分けにして冷凍保存
大量パックの肉は、使い残しを小分けにして冷凍しましょう。空気に触れると酸化が進み雑菌が繁殖するので、トレーのままの保存は避けて。薄くのばしてラップで包み、フリーザーバックに入れて冷凍すると劣化が防げます。
●鮮度保存袋を活用する
家庭から出る食品ロスで最も多いのが野菜類とか。そこで野菜や果物専用の鮮度保存袋を使いましょう。水分蒸散を抑える機能などで、ふつうのポリ袋より長く新鮮さを保てるように。100円ショップで購入でき、洗えば数回使えます。
●それぞれの野菜に合った保存法を
「もやし」は劣化しやすい野菜の筆頭。野菜室でなく冷凍室に入れると、劣化が防ぎやすくなります。「レタス」は収穫後も成長を続けるので、芯をくりぬいて濡らしたキッチンペーパーをつめて保存を。
いちばん大切なのは、買った食材は最後まで使い切るという意識です。必要以上の買い物をせず、冷蔵庫にあるものでメニューを工夫したいもの。
環境にもお財布にもやさしい、使い切り生活を続けていきましょう。
監修
井出留美先生
ジャーナリスト
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。