楽に歩くには、靴選びも重要です。ウォーキングシューズを選ぶポイントを、Q&A形式でご紹介します。
楽に歩くための靴選び
靴は選び方をまちがえると、歩くことの妨げになることもあります。楽に歩くための靴選びのポイントを知っておきましょう。
Q1 理想はスニーカー?
ウォーキングシューズとして、スニーカーはベストといってもいいでしょう。ただし、かかとのホールド力が重要です。
かかとがホールドされず左右にぶれると、足首、ひざ、腰などがぐらつき、筋肉にも負担がかかりやすくなります。
次の方法で、靴のかかとのホールド力をチェックしてみましょう。
内くるぶしと外くるぶしの高さを確認します。両サイドにペンを渡らせるとよくわかりますが、後ろから見て、内くるぶし側が高く、外くるぶし側が低くなっているものがおすすめです。
また、靴を上から見たときに、内くるぶしのほうが外くるぶしよりも前寄りになっていることも大切です。実際の足のくるぶしがそうなっているためです。
かかとの骨が小さい方は、特に注意が必要です。
Q2 サイズは大きめがいい?
あえて大きいものを選ぶことはやめましょう。
自分の足に適したサイズかどうかは、靴の中敷でチェックできます。スニーカーなどは、中敷を取り出すことができるので、取り出して確認します。
中敷のかかとと、自分のかかとを合わせて、中敷の先端を反らしたとき、親指の爪先(親指の厚みぶん)がちょうど隠れるくらいのものがおすすめです。
中敷がない場合は、実際に履いて靴の指先を手で触って、親指の爪先分程度の空間があいているかどうか確認しましょう。
Q3 柔らかいほうがいい?
柔らかい靴は着地したときに脚がぐらつきやすく、体が安定しなくなるので避けましょう。
しかし、靴全体が硬いのがいいわけではありません。
歩行中、後ろ足のかかとを浮かせたときは、親指のつけ根のふくらんだ部分で足裏が曲がります。
つまり、靴もその位置で曲がってくれるものがいいのです。
足と靴の曲がる位置がずれていると、脚が疲れやすくなったり痛みが出やすいので、靴を買うときは、靴を曲げてみて確認するようにしましょう。
また、ウォーキング用の靴は構造がしっかりしていますので、カテゴリーは「ウォーキングシューズ」を選ぶことをおすすめします。
Q4 靴の先端が広いほどがいい?
靴の先端が広すぎると、足の指が泳いで歩くたびに指に力が入るので、避けましょう。
また、靴の先端でチェックしてほしいのは「中心軸」が合っているかどうかです。
靴底のかかとの真ん中から垂直に線を延ばして、その延長線が人差し指あたりに位置する靴が、中心軸の合った歩きやすい靴となります。
中心軸がずれていると歩くたびに足首がぶれやすくなるので、このチェックを行ってみてください。
最適なウォーキングシューズを選べば、長い距離もラクに歩けるようになります。車に乗る機会が減り、CO2などの有害物質の削減にもつながります。
今回紹介した靴選びのポイントを参考にして、あなたも自分に合ったウォーキングシューズを見つけてください。
監修
新保泰秀先生
柔道整復師、フットマスター代表
制作協力
からだにいいこと
創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【出典・参考文献】
『ベタッと開脚してはいけない どんなにからだが固い人でも、痛みがなくなり心が整う「1分ウォーキング」』(講談社)