坐骨神経痛で歩きにくいからと、ふだん自転車を利用しがちな人が多いようです。しかし、将来のことを考えるとウォーキングのほうがおすすめです。
筋力を減らさない基本は歩くこと
坐骨神経痛の痛みは、安静にしていれば楽になります。しかし、適度な負荷をかけ続けないと筋力はどんどん低下していき、衝撃が伝わりやすくなって、痛みがより悪化することもあります。
ですから痛みがあっても、可能な範囲で動いて筋力を維持することが大切です。
そのための基本は歩くこと。なんとか歩けるのであれば、ウォーキングを運動療法に取り入れてみましょう。
「腰部脊柱管狭窄症」で坐骨神経痛が起きている方のなかには、歩くと痛いけれど自転車になら楽に乗れるということで、自転車によく乗っているという人がいます。
これは、自転車に乗るとき背中を丸める姿勢になりやすいため、一時的に脊柱管が広くなって神経への圧迫が軽くなるためです。
しかし、転倒して大けがをする危険性があるので、自転車はあまりおすすめできません。
また、ウォーキングのほうが自転車に乗るよりも筋力を鍛えられるので、できるだけ歩くようにしましょう。
ショッピングカートのような歩行器を使って歩くのが恥ずかしいという方もいるのですが、少し背中を丸めながら、自転車を歩行器代わりに押して歩くと、転倒を防ぎながら歩きやすくなります。
より効果を高めるなら、早歩きウォーキングがおすすめです。できる範囲でいいので、たくさん歩くことを心がけてください。20分以上、早歩きすると筋力をより高める効果も期待できます。
なお、痛みを感じる場合は無理をしなくてOKです。
自分の足で歩くことは筋力の低下防止につながり、これからも動ける体を維持できるようになっていきます。車やバスなど乗り物に頼る生活からも遠のき、ガソリン使用量が削減されエコにもつながっていきます。坐骨神経痛の方も、筋力維持のためウォーキングにトライしてみましょう。
監修
井須豊彦先生
釧路労災病院脳神経外科部長
金景成先生
日本医科大学千葉北総病院脳神経外科教授
制作協力
からだにいいこと
創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【出典・参考文献】
『完全図解 坐骨神経痛』(エクナスレッジ)