「時間・寝具・明るさ」血流がよくなる眠り方

「時間・寝具・明るさ」血流がよくなる眠り方

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冷えを感じる大きな原因となるのが、血流の滞りです。そして血流をよくするために深い関わりのあるのが、睡眠。快適な眠りにつながるポイントをご紹介します。

「肝」の時間に寝て「胃」の時間前に起きる

快適な睡眠には、寝る時間や寝室の環境などを整えることが大切です。以下、順番にご紹介していきましょう。

●寝る時間は遅くとも23時までに
東洋医学では、人体の基本となる「五臓六腑」に対応した時間があると考えられています。
午前1時~3時は「肝」の時間。肝は、汚れた血をきれいにして全身に送り出す働きがあるとされています。そのため、この時間は寝る時間にあてて体を休ませ、肝が十分に働くようにしたいもの。
22時に寝るのが理想ですが、遅くとも23時までには就寝して、7~8時間は睡眠をとりたいところです。

●起きる時間は6~7時に
朝起きる時間は、6~7時が理想的です。というのは、朝の7~9時は「胃」の時間とされ、朝食をとるのに適したタイミングなのです。

こうして就寝と起床の時間を決めて、睡眠リズムを整えていきましょう。

寝返りや寝姿勢が血流に影響する

寝具の合う合わないは個人差があり、いま使っている寝具に問題がなれば替える必要はありません。
合わないと思っている方は、以下のポイントを目安にしてみてください。

●硬めの寝床で自然な寝返りを
血流をよくするには、寝返りをしっかり打てることが大切です。寝返りができないと、体の同じところばかりが圧迫されて、その部分の血流が悪くなってしまうためです。
寝具との関係でいうと、敷布団やマットは硬めの方が、自然に寝返りしやすくなります。
一方、体が沈み込むような柔らかい寝床は、寝返りがしづらく、腰を痛める可能性も。

●首の後ろが硬くなる枕は要注意
枕に頭をのせて寝た状態で、首の後ろを触ってみてください。首の後ろが硬くなっていたら、血流が滞りやすいと考えられます。枕が合っていないかもしれません。
個人差があるのであくまで目安ですが、仰向けになったとき、目線が斜め前45度くらいになるものがおすすめです。

なお寝方では、うつ伏せは避けてください。肺が圧迫されて、呼吸が浅くなりがちに。仰向けか、横向きで寝るようにしましょう。

寝室を暗くして「副交感神経」を優位に

寝室を暗くして「副交感神経」を優位に

寝る前の寝室は暗くするのがおすすめです。明るい光は、自律神経の「交感神経」を優位にして、心身を興奮状態にさせるといいます。これでは眠気が訪れにくくなります。
一方、暗めの照明は「副交感神経」を優位にして、心身をリラックスさせて熟睡につながります。血流もよくなることが期待できます。
寝る2時間ほど前からは、部屋の明かりを白熱灯のような暖かみのある色にするといいでしょう。
また、スマホのブルーライトは覚醒作用があるので、就寝前は見ないようにしてください。

血流のよくなる寝方を取り入れ、しっかりと睡眠をとることで、血流の滞りが改善されていきます。すると冷えも改善されて、暖房の温度を下げられるようになり省エネにもつながります。眠りを整えて、環境にも体にもいい生活を続けていきましょう。

監修

  • 塚田真也先生

    柔道整復師、鍼灸師、等持院駅前整体院院長

制作協力

  • からだにいいこと

    創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。

【出典・参考文献】
・『1分で血流はよくなる!1分のかんたん体操で不調がスッキリ解消!』(Gakken)
・『体内時計を制すれば痛みが消える!不調がなくなる!』(産業編集センター)
・『日本鍼灸良導絡医学会誌vol.27 No.2』

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