10秒「つまようじ鍼」で手足がじんわり温まる

10秒「つまようじ鍼」で手足がじんわり温まる

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手軽にツボを刺激できる「つまようじ鍼」で、手足の末端まで温かいポカポカ体をつくっていきましょう。

「経絡」をつうじて血行の促進に

ツボへの刺激は、不調を和らげる古くからの治療法です。
ツボを刺激すると「経絡(けいらく)」という気血の通り道をつうじて、臓器に働きかけることができるとされています。内臓が活性化されたり、血行の促進が期待できるといわれているのです。

ツボの専門家である鍼灸師は、鍼によりピンポイントで刺激を入れますが、素人が的確に当てるのは難しいものです。

そこで、私たちでも自分でツボを刺激できる「つまようじ鍼」を紹介しましょう。

つまようじ鍼は、身近な材料だけで作ることができます。
つまようじを、10円玉ほどの太さを目安にして輪ゴムで束ねるだけです。
ツボの正確な位置がわからなくても、おおよその場所に押し当てることで、ツボに刺激を与えられます。

また、つまようじは先がとがっていますが、1本で押すときと同じ力で押した場合、束ねると負荷が分散されるので肌に刺さらず安全です。

少し体が冷えたと感じたら「つまようじ鍼」を、以下で紹介するツボに10秒ほど押し当ててください。押した部分はすぐに温かさを感じ、じんわりと末端までポカポカになっていくでしょう。

〈体を温めるおすすめのツボ〉

●労宮(ろうきゅう)
手のひらの中央のくぼみにあるツボ。薬指を曲げて、指先が当たるところにあります。
神経を司るツボで、気持ちを落ち着かせ、緊張やストレスを和らげるとされます。上半身の血行を促進し、コリの緩和にも効果が期待できます。

●三陰交(さんいんこう)

「経絡」をつうじて血行の促進に

内くるぶしの骨から指の幅4本分上にあるツボ。押すと鋭い痛みを感じることも。
「脾経」「腎経」「肝経」の3つの経路が交わるツボで、婦人科系のトラブルに効果的とされます。体全体を温める他、疲労回復、ホルモンバランスを整えるといったことが期待できます。

なお、セルフケアを行っても気になる不調が改善されない場合は医療機関で受診してください。

手足などの末端が温まれば寒さを感じにくくなり、暖房温度の設定を低くするなど節電効果を得られます。環境にやさしい生活をするためにも、つまようじ鍼を実践してみてください。

監修

  • 川嶋朗先生

    神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授

制作協力

  • からだにいいこと

    創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。

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