目次
「楽天シニアリズムdeリフレッシュ(ヤマハ)定額プラン」で活躍している話題の先生にスポットライトを当て、講師になった背景や元気でいられる秘訣について伺いました。
「音楽と一生付き合っていきたい」私の歩みと挑戦
私が音楽に夢中になったのは、小学5年生の時でした。学校の鼓笛隊で小太鼓を叩く機会があり、スティックを握ってリズムを刻む楽しさに心がときめきました。私の体中に響き渡ったあの音の感覚は、今でも忘れることができません。はじめて小太鼓と出会った時から、漠然とですが「音楽と一生付き合っていきたい」という気持ちが心に芽生えたことを覚えています。
その後、中学・高校では吹奏楽部に入り、全国大会にも出場するほど一生懸命に打ち込みました。音楽と共に過ごす毎日は、私の世界を広げ、心を豊かにしてくれる大切な時間でした。音楽は、まさに私という人間を形成し、表現するものとなっていきました。
大学はもちろん音楽大学に進学し、打楽器を専攻しました。さらに大学院にも進み、学びを深めます。どちらも首席で卒業できたことは、自分にとって大きな自信となりましたが、そこからが本当の挑戦の始まりだったのです。
最初に小太鼓を叩いた時に感じた「音楽と一生付き合っていきたい」これを叶えるためにはどうすればいいのか。いろいろと考えました。四六時中、音楽と共にするのであれば、行き着くところ、音楽で生計を立てなくてはならない。であるなら、何よりも確かな実績が必要だと結論付けました。
これでようやく私の目標が定まりました。日本管打楽器コンクールで優勝という目標です。このコンクールは打楽器奏者にとって特別な舞台であり、成功すれば音楽家としての評価が大きく変わる登竜門です。「どうしても勝ちたい、いや、絶対に勝たなければならない」そう心の中で強く思っていました。
大学3年生時に初めて挑戦した時は、結果が思うように出ず、悔しい思いをしました。しかし、その悔しさが私を奮い立たせます。大学院2年生で再挑戦。この時はファイナルまで進みましたが、結果は惜しくも5位。再び胸に押し寄せる悔しさの中で、次こそはという決意が強くなりました。
オーケストラのエキストラ*として働きながら、次のコンクール(3年に一度開催)に全てを注ぎ込もうと決めました。毎日、課題曲を研究し、ひたむきに練習を重ねました。自分ならきっとできると信じて前に進み続けました。そして26歳の時、ついに念願の1位を勝ち取ることができたのです。
この栄誉は、私の音楽人生を新しいステージへと導き、ドイツ留学の奨学金を得るチャンスにもなりました。長年の努力と情熱が実を結んだ時の喜びは、言葉にできないほどのものでした。幼少期に抱いた「音楽と一生付き合っていきたい」という夢への大きな一歩となった瞬間でした。
*オーケストラのエキストラ : 団員ではなく客演、助っ人
打楽器で広がるリズムの世界
リズムは、人が生きていく上で常に身近にあるものだと思います。私たちは母親のお腹の中にいる時から心臓の鼓動を聴き、そのリズムと共に成長してきました。気持ちが高ぶった時には鼓動が速くなり、落ち着いた時にはゆっくりと静まるように、リズムは私たちの心や体の状態を映し出すものです。こうしたリズムがあるからこそ、人は日々の中で安定や安心を感じられるのだと思います。
このリズムを最も直接的に表現できる楽器が「打楽器」です。生まれたばかりの赤ちゃんでも叩けば音が出せるほどシンプルで、誰にでも親しみやすい楽器です。しかし、打楽器は追求すればするほど奥深く、上限がありません。初心者でも上級者でも新たな発見があり、成長や進化を実感できるため、学ぶ上での楽しみが尽きない楽器なのです。
また、ボディリズム*には打楽器の中でも特別な魅力があります。自分の体を使って多彩な音色を生み出せるだけでなく、演奏を通して「触れた感触」と「触れられた感触」の両方を同時に味わうことができるのです。これは他のどんな楽器にも備わらない、ボディリズムならではの独自な感覚です。音を通して自分自身と繋がり一体感を感じられる、それがボディリズムの最大の魅力だと思います。
こうして日常の中にリズムを見つけ、音楽を通してそれを表現し、共有できることに幸せを感じます。リズムを仕事にできている私はとても幸せ者だと感じています。
*ボディリズム:自分の身体の様々な部位を楽器として鳴らすことで生まれる音・リズム・音楽
日常のアイテムで奏でる音楽体験「グッズ de リズム」
私が講師を務める「グッズ de リズム」は、日常にある身近なものを使って音楽を楽しむためのプログラムです。カスタネット、紙コップ、ペットボトル、ティッシュの箱、さらには自分の体を叩いて音を鳴らすなど、身近なものが楽器になる可能性を体感してもらうことを目的としています。これらのアイデアはヤマハさんと相談しながら、常に進化を重ねています。
このプログラムで使用する素材の選定は、安全性を最優先に考えています。割れやすいものやマナーに反するアイテムは避け、安心して楽しめるものを選んでいます。これらを前提として、奏でた時に気分よく幸せになれる、そんな素材が最良なものだと考えています。
特にシニア世代の方には、楽しみながらリズムを感じてもらえるよう、曲選びや構成に工夫を凝らしています。シンプルなリズムから始め、徐々にチャレンジ要素を加えることで、「できてもできなくても楽しい」と感じられるプログラムを目指しています。参加者が「またやってみたい」「人に教えたくなる」と思えるようなリズムを提供し、音楽の楽しさを共有する喜びを届けたいと考えています。
「グッズ de リズム」を通じて、誰もが親しんできた音楽に新たな発見や挑戦が加わる楽しさを感じてもらい、思い出に残る体験をしてほしいと願っています。
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山本先生のとある一日
大好きな音楽活動を通じて、心身ともに健康的な日々を送っています。
3:30〜5:00 起床、身支度
日本中を飛び回っているので、起床時間は場所によってまちまち。本日は早朝から活動開始です。
5:00〜6:45 小学校に向け出発
楽器の輸送があるため、車での移動です。積み込み作業などとても大変です。
6:45〜7:30 小学校に到着
移動の疲れを感じつつも、子供たちに会える楽しみで気持ちが高まります。
7:30〜9:00 楽器の搬入・組み立て、リハーサル
楽器を搬入・組み立て。リハーサルでは念入りに音の確認を行います。
9:00〜10:00 本番①
本日1回目の本番です。子供たちの反応を見ながら、全力で音楽を届けます。
10:00〜11:00 本番②
2回目の本番。子供たちと一体感が生まれる瞬間がとても幸せです。
11:00〜13:00 片付け、楽器の搬出
演奏後は速やかに楽器を片付けて搬出。
13:00〜14:00 お昼
ようやく落ち着いて食事を摂ります。時間があれば、公演先の美味しいものを食べます。
14:00〜16:00 移動、休憩
次の現場に向けて移動。束の間の休憩です。
16:00〜18:00 大学講義&レッスン
大学での講義。学生たちに音楽の楽しさや技術を伝える大切な時間です。
20:00〜21:00 帰宅、夕食
自宅に戻り、夕食を用意します。
21:00〜22:00 自由時間、ストレッチ
ストレッチをしながらリラックス。自分の時間をゆったりと楽しみます。
22:00〜 就寝
朝は早いことが多いので、早めの睡眠を心がけます。
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音楽と教育に捧げる3つの活動
私はヤマハさんでの活動の他に、「フラワービート」という音楽プロジェクト、フリーのソリストとしての演奏活動、そして大学での講師業を行なっています。これら3つの活動は、それぞれ異なる形で展開されていますが、「音楽の楽しさや可能性を、多くの人々に伝えたい」という想いは一貫しています。
「フラワービート」の活動
「フラワービート」は私が立ち上げた音楽ユニットです。全国の小学校や中学校等を訪問し、子供たちに音楽の楽しさや力を伝える活動を行っています。このプロジェクトがはじまったきっかけは、私の中学校時代の担任の先生から「母校で演奏してほしい」と相談を持ちかけられたことでした。それ以来、音楽鑑賞会や授業を通して、子供たちが音楽をもっと身近に感じられるよう公演を行なっています。
この活動では、デッキブラシや台所用品など、普段使っているものが工夫次第で楽器に変身する楽しさも取り入れています。日用品を使って演奏することで、子供たちは「こんなものでも音楽ができるんだ!」と驚きや興味を持ってくれます。音楽の力で子供たちの心が動く瞬間に立ち会えることは、私にとって大きな喜びです。
現在、全国各地に20名ほどのメンバーがおり、学生時代の知り合いから、音楽を通じて出会った仲間にも声をかけて、活動の輪を広げています。
ソリストとしての活動
私はフリーのソリストとしても、国内外のさまざまなオーケストラやアンサンブルと共演し、演奏活動を続けています。ソリストとしての活動は、私にとって自己表現の場であり、常に新たな挑戦を重ねる大切な機会です。共演するアーティストや指揮者、オーケストラのメンバーとの音楽的な交流を通じて、多様な音楽のスタイルや文化に触れることができます。それが自分の音楽の幅を広げる貴重な学びとなっています。また、ソロ活動を通じて、リズムや打楽器の魅力をより多くの方に届けることを目指しています。
大学講師としての活動
現在、私は3つの大学で非常勤講師を務め、後進の育成に努めています。
打楽器専攻ではプロを目指す人が多いので、専門技術を深め、研究に力を注ぐ指導を行い、教育学部では子供たちに音楽本来の楽しさを伝えるための基礎を、幅広く指導しています。それぞれの学びの場で、学生たちが音楽の可能性に触れ、成長していく姿を見届けるのは、教育者としての大きなやりがいです。
音楽で幸せの循環を創りたい
私の教育へのモットーは、「音楽の力を言葉でも体感としても伝える」ことです。音楽は、ただ技術を学ぶものではなく、心を豊かにし、人を幸せにする力があると信じています。だからこそ、生徒さんたちが音楽を通じて心から喜びを感じ、自分の人生に音楽が自然と根付いていく指導を目指しています。
私が特に大切にしていることは、音楽が誰にでも親しみやすく、身近な存在であると感じてもらうことです。「グッズ de リズム」のように生活用品を楽器として使用することは、そのようなことが根幹にあるからです。そのシンプルな喜びこそが、音楽と共に生きる幸せのはじまりだと考えています。
私の願いは、生徒さんたちが音楽の力を通して自分を幸せにし、その喜びを周りの人々にも伝えられる存在になってほしいということ。もしこのような循環ができれば、極論ではありますが、すべての人に幸せが訪れることになります。音楽がみなさんにとって生涯のパートナーになるよう、これからも心を込めて指導を続けていきたいと思っています。
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制作協力
グッズ de リズム 山本晶子先生
楽天シニアリズムdeリフレッシュ(ヤマハ)講師
打楽器奏者。国立音楽大学、大学院ともに首席で卒業。現在、洗足学園音楽大学他で後進の指導にあたる。
小中学校の芸術鑑賞会を行うパーカッショングループ「フラワービート」を主宰。『天才てれびくんhello,』(NHK Eテレ)、『あさイチ』(NHK 総合)、『霜降り明星のあてみなげ』(静岡朝日テレビ)など出演多数。