体を温める加温療法は、冷え解消だけでなく、疲れや不眠などを改善する効果が期待できます。体の3点だけ温めて効果的に体温を上げる「貼るカイロ3点加温術」で、免疫力をアップさせましょう。
首、鼠蹊部、お尻の穴の3点が加温ポイント
体の冷えに悩む人は多いもの。体が冷えていると、不調や病気になりやすいのが問題です。
加温療法は冷え解消だけでなく、疲れ、不眠、頭痛、体のこり、腰痛、関節痛などの改善に効果的です。
「貼るカイロ3点加温術」は、首、鼠蹊部(そけいぶ)、お尻の穴の3点をカイロで温めて体温を上げる方法です。貼るカイロを下着に貼って、上からシャツを着るなどすれば、服の間に空気の層ができるので高い加温効果が見込めます。
まず、はじめに温めたいのが、お尻の穴。肛門のまわりは「静脈叢(じょうみゃくそう)」といって、多数の血管が網の目のように集中しています。この“血液循環の要”を加温すると、温められた血液が効果的に全身に巡って冷え解消に。カイロの中央部分が、肛門に当たるように貼りましょう。
下半身の冷え解消なら、太もものつけ根の「鼠蹊部」にそって、斜めにカイロを貼ってください。肌の表面にある「大腿動脈」という太い血管を温めることで、足先までホカホカに。
そして首の前から横にかけての筋肉も温めましょう。のどの左右にある筋肉に沿うように、カイロを縦に当てます。首は熱くなりやすいので、左右交代で温めましょう。
首の前方にある「椎前筋肉群」を温めることで、全身の血流量が増やせます。脳の働きも活性化できるのだそう。
加温で体が温まり、汗をかき始めたらカイロをはずしましょう。
また長時間つけると低温やけどの恐れがあるので、違和感があったらすぐに外してください。寝ている時は使わないで。
体を芯から温めることは、光熱費はもちろんエネルギーの削減にもつながります。暖房器具に頼りすぎない健康的な体づくりを心がけてみませんか。
監修
斑目(まだらめ)健夫先生
青山・まだらめクリニック院長
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【参考文献】
・『免疫力を高める「副交感神経」健康法』