胃袋は本来、腹8分目で足りるようにできているものです。腹10分目になるまでドカ食いしてしまう人も、食べ方を工夫すれば過剰な食欲を抑えられるようになります。毎日の食習慣を見直して、腹8分目を目指しましょう。
満足感を得るための5つのコツ
腹8分目にするポイントは、「満腹感」ではなく「満足感」です。そのために必要な5つのコツを紹介します。
① 生野菜の「五感食べ」で感覚磨き
脳はおいしさを五感で感じた時に、大きな満足感を得ます。しかし、現代人の五感は鈍りがち。そこで、オススメなのが味も食感もシンプルな生野菜の「五感食べ」による感覚磨きです。好きな生野菜を1種類選び、「よく見る」「香りを嗅ぐ」「食感を楽しむ」「噛んだ時の音を聞く」「味わう」と五感をフル活動させて食べます。続けるうちに食事の満足度が上がり、腹8分目で足りるようになっていきます。
②「ワクワク食べ」で間食をストップ
毎日の食事を適当に決めていると、食事が〝エサ〟になってしまい、たくさん食べても心が満足しません。食べたいものをきちんと選び、ワクワクしながら食べましょう。心が満たされ、間食も止まりやすくなります。
③「水飲み」&「10秒ウォッチ」で早食い防止
食べ過ぎの元である早食いを防ぐには、食前の「水飲み」と「10秒ウォッチ」が効果的。まずコップ1杯の水を飲み、空腹感を落ち着かせます。次に、目の前の食事のことを考えながら10秒見つめます。早食いをしなくなり〝満腹〟になる前に〝満足〟しやすくなります。
④ 「お腹に手あて」で胃の声を聞く
食事中におかわりや追加のデザートを考えたときは、お腹に手をあて、胃のふくれ具合をチェック。胃はもう十分満足しているかもしれません。胃の声を聞くと脳は納得し、もっと食べたいという気持ちが和らぎます。
⑤「ちょこちょこ食べ」で満腹センサーを敏感に
腹8分目で食事を終わらせるには、〝満腹センサー〟を敏感にすること。それには「ちょこちょこ食べ」が効果的です。たとえばシュウマイをかじり、たった一口でも満足したら次はギョウザを一口。また満足したら次は煮物、と満足感を一品ずつ確認していく食べ方です。
「ドカ食い」する人は、作りすぎたり注文しすぎたりする傾向にあります。食べ残しは食品ロスにつながり、無理して食べると肥満になります。環境と健康のためにも、腹8分目で満足する食べ方を心がけてください。
監修
小倉朋子さん
トータルフード代表取締役
三城(さんじょう)円(まどか)さん
管理栄養士、一般社団法人日本パーソナル管理栄養士協会代表理
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。