脳をだましてムダな食欲とさよなら

脳をだましてムダな食欲とさよなら

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診察中は座りっぱなしで食事時間は不規則。しかも甘いお菓子が大好きという医師が実践している“脳をだますテク”を紹介します。

聴覚・視覚を利用してコントロール

人間の体は、本来自分が生きるために必要な食事量を本能で理解しているもの。それにもかかわらず食べ過ぎてしまう原因のひとつが、ストレスです。
ストレスを受けた脳はバランスを乱して「もっと食べろ!」「もっと甘いものを!」と司令を出してしまうように。
そんな脳ですが、意外と“だまされやすい”のだとか。聴覚や視覚から脳に刺激を与えることで、ストレスなくムダな食欲を抑える働きが期待できます。

〈脳をだまして食欲を抑えるテク〉
●「満腹中枢への刺激」でムダ食いをストップ
脳の「食欲コントロール器官」である満腹中枢を刺激すると、満腹感を得られやすく、ムダな食欲にブレーキがかかります。
買い物に行くときは空腹時を避け、出がけに1杯の豆乳を飲みましょう。豆乳に含まれる大豆の植物たんぱく質が食欲を抑えるのに役立ちます。
また、小さめの食器を選ぶのも効果的です。同じ量のごはんでも容器が小さいと、脳は「こんなに入っていると」と錯覚します。

聴覚・視覚を利用してコントロール

●「幸せホルモン」で“食への執着”をなくす
幸せホルモン「セロトニン」は、精神を安定させ過剰なストレスから脳を解放します。
セロトニンは一定のリズムを持つ運動で活性化するとされますが“ガムを噛むこと”もこのリズム運動になります。
否定的な言葉や言い訳を口グセにしていると、セロトニンは減少していきます。反対に、肯定的な言葉や人をホメる行為は、セロトニンの分泌を活性化するのだそう。心に余裕が出て、食への執着も減少していきます。

●「ショック療法」で食欲減退
食べ物が目の前にあるとつい食べたくなるのは、脳が「おいしいものを食べたときの快感」を思い出し、興奮するからです。
その興奮を抑えるアイテムが“鏡”です。体型に不満がある人は、鏡に自分のお腹を映してみましょう。現実をきっちり視覚でとらえると、脳がショックを受け、過剰な食欲が減退するように。
また、自分の姿を見ながら食べるのもいいでしょう。「思っていた以上に醜く見えた」とショックを受け、ムダ食いがなくなる方が多いようです。

ムダな食欲がなくなれば、自分が食べる適切な量が判断できるようになっていきます。必要以上の料理を作ったり注文したりすることがなくなり、食べ残しも減少。廃棄物の発生が抑制でき環境保護にもつながります。
脳をだましてムダな食欲を止めるテクを、生活に取り入れてみませんか。

監修

  • 工藤孝文先生

    みやま市工藤内科 院長

制作協力

  • からだにいいこと

    創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。

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