無意識のうちに食べ過ぎてしまうのを防げるのが、いつもと違う“噛み方”を活用した食事法。ポイントは、両側の歯を同時に使って噛むことなんです。
左右に食べ物を振り分けて噛む
食べ過ぎが気になる人におすすめなのが「両側カムカム」の食事法。「両側カムカム」はその名のとおり、食べ物を両側の奥歯で噛む食べ方です。
人は、左右どちらか噛みやすい方の歯ばかり使いがちです。そのため、あえて舌で食べ物を左右に振り分け、同時に噛もうとするのが「両側カムカム」。
これを行うと食べるのに時間がかかります。すると、食べている途中で満腹を感じるようになり、食べ過ぎを防ぎやすくなるのです。
たくさん噛むことで唾液の分泌量が増えるのも、消化がよくなるといった健康効果につながります。唾液には発ガン予防などの作用もあるそう。
ゆっくりよく噛むことは、肥満対策のひとつとして「肥満症診療ガイドライン」※のなかで「咀嚼法」として位置づけられています。つまり、ゆっくりよく噛むことはダイエットに効果的な方法なのです。
<カムカム唾液パワーを発揮する食べ方のコツ>
●食べ物を口に入れたら、まず舌先で奥歯に左右同じ量のっているか確認します。大きく偏っていたら、舌で食べ物を振り分け、両奥歯で同時に噛みます。このとき、意識的に舌とあごを動かすと、食べるスピードがゆっくりになります。
●食事中はなるべく水分を摂らず、食べ物に唾液を行き渡らせながら食べるようにしましょう。水分を摂ると噛む回数が減り、満腹感が得られにくくなるので、食べる量を減らすことができません。
食べ過ぎの人は、つい食べ物をたくさん買って余らせがち。しかし、食欲が抑えられることで、買いすぎなくなり、食品ロスの削減にもつながるというよいことも。
食べすぎを抑えて体にいい噛み方を毎日行ってみてください。
監修
宮腰圭先生
整体家 矯正を行うサロン「骨と筋」 代表
長谷川貴司先生
La Ebs clinique denral 院長
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【参考文献】
・日本肥満学会『肥満症診療ガイドライン』2016:40-43.