スイーツや味の濃いものが好きで食べ過ぎてしまう人は、味覚のバランスが乱れているのかも。かつお節が食欲を抑えるために働いてくれそうです。
亜鉛の補給で正しい味覚を保つ
甘いものやこってりした食べ物が好きな人は、味の感じ方が鈍い可能性があります。そこで味覚を正常化させるのにおすすめなのが「かつお節」です。
かつお節にはミネラルの「亜鉛」が含まれています。亜鉛は、舌で味を感じる部分である「味蕾(みらい)」の細胞が生まれ変わるのを助け、正しい味覚を保つために必要な成分です。亜鉛不足になると、味を感じにくくなる味覚障害につながります。
亜鉛を摂ることで正常な味覚を保っていると、うす味でも満足しやくなり、淡白でヘルシーなものでも飽きずに食べられるようになっていきます。
さらにかつお節がおすすめの理由は、旨味成分の「ヒスチジン」が体内で「ヒスタミン」と呼ばれる成分に変化し、これが食欲の抑制に働くとされていること。
つまりかつお節をたくさん摂るだけで、無理せず自然に食事量を減らすことが期待できるのです。
一歩進んだアレンジテクニックは、かつお節の旨味にべつの旨味を掛け合わせること。
旨味には「掛け合わせると旨味が倍増する」という性質があるとされます。2、3種類を掛け合わせると、旨味は7~8倍にも感じられるのだそう。
「かつお節」と掛け合わせるのにおすすめの食材をご紹介します。
●きざみ昆布
ヌルヌル成分の「フコイダン」は、水溶性食物繊維。食物繊維は腸の健康に必要な栄養です。
●煮干し
旨味成分の「イノシン酸」がたっぷり。カルシウムの吸収を促進するビタミンDや、筋肉づくりに必須となるたんぱく質も含有。
かつお節で食欲を抑え、ムダな買い物や廃棄食料が減れば、環境にもよく一石二鳥ですね。
監修
工藤孝文先生
みやま市工藤内科 院長
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。