サラサラの血をつくるには、毎日の食生活が大きなカギになります。今回ご紹介する食材は、数ある血液サラサラ食材の中でも特に効果が高い8つの食材です。それぞれの頭文字を並べた「オ・サ・カ・ナ・ス・キ・ヤ・ネ」のキーワードで覚えてみてください。
和食中心の食事に血液サラサラ食材をプラス
食品と血液には深い関係があり、血液の状態は、その人が毎日食べているものによって大きく差が出ます。
全身の血液は100〜120日間で入れ替わると言われています。毎日の食事に血液サラサラ食を取り入れることで、サラサラな血液をキープできたら良いですよね。血液のためにおすすめな食事は、穀物や野菜を中心にした和食メニュー。和食は、血液サラサラ食材を取り入れやすく、また余分な脂質などをとらずにすむメニューが多いのも魅力です。
それではさっそく血液サラサラ食材「オ・サ・カ・ナ・ス・キ・ヤ・ネ」をご紹介します。
オ…お茶
麦茶の原料である大麦を煎る時にできるビラジンという成分が、赤血球の流動性をよくしてくれます。緑茶のポリフェノールやそば茶のルチンなども効果があると言われています。
サ…魚
青魚やまぐろには、EPAやDHAが豊富です。EPAは血液の凝固を抑えて血栓を溶解させる効果があると言われており、DHAは血管を拡張し血液の流れをよくする効果が期待できます。
カ…海藻
わかめや昆布に含まれるヨードが新陳代謝を促し血行を促進します。ぬめり成分であるアルギン酸は体内の余分なナトリウムを排出し、強い血管をつくってくれます。
ナ…納豆
ナットウキナーゼという納豆菌によってつくられる成分には、血栓を溶かす働きがあります。その効果は血栓の治療に使われる薬のウロキナーゼよりも高いと言われるほど。またサポニンという成分も、血中コレステロールを下げる働きがあると言われています。
ス…酢
酢に含まれる酢酸が血液中の老廃物を排出し、赤血球の膜をしなやかにします。中でも黒酢は他の酢よりもアミノ酸やミネラルが豊富なため、より高い効果が期待できると言われています。
キ…キノコ
しいたけに含まれるアミノ酸の一種エリタデニンが血液中の過剰なコレステロールを体外に排出する作用があると言われています。また、しめじには血栓を溶解する作用、えのきだけには動脈硬化を予防する効果が高いことがわかっています。
ヤ…野菜
血液サラサラの基本は各種ビタミン、ミネラルをバランスよくたっぷり摂ることですが、その中でも積極的に摂りたいのが、にんじんやかぼちゃなどカロテンを多く含んだ野菜です。活性酸素の働きを抑制し、血液サラサラを助けてくれます。
ネ…ネギ
血小板という止血する役割をもつ血液細胞がありますが、血小板が集まると血栓につながる恐れがあります。長ねぎ、玉ねぎなどに含まれる硫化アリルには、血小板が集まりやすくなるのを抑え、血栓を予防する働きがあります。硫化アリルは加熱すると失われてしまうため、なるべく生で食べると良いでしょう。
もっと血液をサラサラにする「食べ方・飲み方」
血液をサラサラにするのは、「オ・サ・カ・ナ・ス・キ・ヤ・ネ」の8食材だけではありません。もっとサラサラにするために「食べ方・飲み方」があります。
例えば、塩分の摂りすぎで血管を痛めてしまうと、血流にも影響が出ます。毎日の食事で塩分を少なめにするよう意識しつつ、じゃがいも、かぼちゃ、りんごなどカリウムが豊富な食材を取り入れるようにすると良いでしょう。
また、体に悪いイメージのあるお酒ですが、適度なアルコールは血行をよくする働きがあります。飲み過ぎには注意しながら、豆腐、枝豆、海藻など血管を強くする効果があるツマミを一緒に食べるとより良いでしょう。一方タバコは、血管を収縮させてしまうので、血液のためには禁煙をすることをおすすめします。
水を飲む習慣も大切です。血液中の水分が不足すると血液の粘度が増してドロドロになってしまいます。これを防ぐには、1日1.5ℓ〜2ℓの水を飲むよう心がけることをおすすめします。特に就寝中は血液が濃くなりやすいので、寝る前に一杯の水を習慣にすると良いでしょう。
監修
則岡孝子さん
管理栄養士/横浜創英短期大学教授
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。