姿勢が悪いまま歩いていると、ウォーキングの効果もダウンします。正しい歩行姿勢を身につけるために、おすすめの方法を紹介しましょう。
骨盤を立てた歩き方を体に覚えさせる
ねこ背の状態で歩くなど、歩行姿勢の悪い人は多くいます。こうした歩き方は、印象がよくないだけでなく体調不良にもつながっていきます。
よい歩行姿勢で重要なのは、骨盤をまっすぐに立てること。そこで、おすすめしたいのが「おしり押さえウォーク」です。
ポイントは、おしりに手のひらを当て、骨盤を意識して歩くということ。
お尻がひっこんでいたり、膝が曲がっている人は骨盤が後ろに傾きがちなので、骨盤をまっすぐに立てることをイメージしましょう。
また、おしりが出っ張ったり、反り腰の人は、骨盤が前に傾きがちです。おしりを前方に押し込みながら行うといいでしょう。
重要なのは、この「骨盤を立たせておく」とう意識づけです。ですから、お尻を力いっぱい押す必要はありません。
おしりに手のひらを当てて歩くと、おしりの筋肉が動いているのを感じられるでしょう。こうして上手に体が使えるようになることで、おしりの筋肉が鍛えられやすくなり、よい歩行姿勢も身についていくようになります。
〈おしり押さえウォークのやり方〉
1)両手の手のひらを、おしりのほっぺたに当てる。
2)手のひらでおしりを軽く押しながら、1分間歩き続ける。
〈ここがポイント!〉
●骨盤を立てることを意識する
●手のひらでおしりを強く押さなくてよい
●肩に力を入れ過ぎない
●いつもより5cmくらい歩幅を大きくし、できるだけ大股でゆっくり踏み出す
歩いているとき、太ももの裏側が伸びているのを実感できればOKです。
なお「おしり押さえウォーク」をした後は、肩が張るなど肩周辺にストレスがたまりがちです。
1分間歩いた後は、肩の力を抜いて腕をだら〜んと脱力させた状態で自然に腕を振り、大きめの歩幅で1分間歩く「だら〜んウォーク」を続けて行い、ストレスを解放しましょう。
よい歩行姿勢が身につけば、体調や印象がよくなり歩いて外出する楽しみが増えます。車に頼る生活が少なくなっていくことで、CO2の排出が減り環境保護にもつながります。心地よい生活を送るためにも「おしり押さえウォーク」を実践してみてください。
監修
小林篤史先生
宮前まちの整骨院院長、柔道整復師、鍼灸師
制作協力
からだにいいこと
創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【出典・参考文献】
『歩くだけで効く!おさんぽ整体』(三笠書房)