巻き爪・陥入爪…痛む変形した爪のケア

巻き爪・陥入爪…痛む変形した爪のケア

更新日:

爪が変形して痛みもあるのに放っておいている人が多いようです。歩きにくくなることで体力低下にもつながるので、ケアしていきましょう。

変形の原因となる「深爪」は厳禁!

足の爪の変形は、いまはさほど困っていなくても、放置すると痛みや炎症が起こり、歩行困難の原因にもなります。いくつかの症状をご紹介していくので、ご自身の爪をチェックしてみてください。

【巻き爪】
爪の端が巻いて、アルファベットの「C」の文字のように内側に巻き込んだ状態。あるいはホチキスの針のように、爪の角が直角に折れ曲がることも。
爪が切りにくくなったり、運動や長く歩くことで靴が当たり圧迫されると痛むことがあります。

【陥入爪(かんにゅうそう)】
爪の端が皮膚に食い込んで、炎症を起こしている状態。悪化すると赤い「肉芽」というできものが爪の横にできてきて激しく痛むようになります。慢性化すると爪周囲の組織が厚くなって、さらに圧迫が強くなりなかなか治らないという悪循環になります。

〈巻き爪・陥入爪の注意点〉
いずれも厳禁なのが「深爪」です。爪の健全な成長の妨げになるのでやめましょう。
爪の両角を大きく斜めに切ることも、爪が内向きに巻いていくので控えてください。

また、窮屈な靴や、圧迫しすぎる靴下を履くと、爪の甲が強く両側から押されて、皮膚を挟み込むように内側に巻き込んでしまい、巻き爪になりやすいので注意しましょう。

なお、爪は歩くことによる適度な圧力により、形を保っています。歩行不足だと巻き爪が進むので、歩く時間をしっかりとることも大切です。

変形の原因となる「深爪」は厳禁!

〈巻き爪・陥入爪のケア方法〉
●コットンパッキング法
爪先が2㎜ほどある場合の方法です。脱脂綿を米粒くらいの大きさに丸め、痛みのある皮膚の間にはさみます。小さいと効果がなく、大きすぎるとかえって痛むことがあるので、大きさを調節してください。

●テーピング法
爪先が1㎜ほどしかなく、コットンが挟めない場合、テープで爪と皮膚の間を広げる方法があります。
1)爪のきわに細長く切ったテープを貼る
2)1とは別のテープ(5㎝ほど)を用意し、先端を1に貼る
3)テープを指の腹に回し、爪と皮膚の間を広げるように強く引っ張る
4)さらに指の上に斜めに回しながら引っ張り、テープを肌に貼る

巻き爪を元に戻すため、ワイヤーやクリップをつける処置もありますが、皮膚科や形成外科、フットケア専門外来などを受診するのがおすすめです。

また爪の変形の原因のなるのが「爪水虫」です。爪の表面が黄色や褐色に変色したり、縦じわやデコボコが目立ってくるなどが特徴です。
爪水虫が原因で、爪が厚くなり、もろくなって砕けるといったことも。
10人に1人はいるともされる一般的な症状なので、油断は禁物。皮膚科医の診断と治療を受けてください。

爪のケアを行うことで歩くのが楽になると、車を使わなくなり、CO2の排出が減るといった環境保護への効果もあります。
いいことがたくさんある爪のケアを今日から始めてください。

健康にいいことは環境にもいいこと

監修

  • 高山かおる先生

    埼玉県済生会川口総合病院皮膚科部長、医学博士

制作協力

  • からだにいいこと

    創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。

【出典・参考文献】
『「ガサガサかかと」が危ない! 足の手入れが健康寿命を延ばす』(家の光協会)

このページをシェアする
  • LINEでシェアする
  • facebookでシェアする
  • X(旧Twitter)でシェアする