健康のためになるべく歩きたいと思っているけれど、疲れがたまっておっくう…。そこで まずは疲れにくい体をつくるために、朝の習慣にしたいポイントをお伝えします。
決まった時間に起き、すぐ太陽光を浴びる
疲れにくい体をつくるには、質の高い睡眠をとることが必須条件。そして気持ちの良い眠りのカギを握っているのは、朝の過ごし方です。
私たちの脳も体も、24時間周期のバイオリズムに従って働くようにできています。
そして、脳の視床下部というところにある「主時計」は、太陽光に従って動くのです。
日の出とともに、「朝だ、起きろ!」という信号が「主時計」に伝えられると、睡眠ホルモンといわれる「メラトニン」の合成・分泌が中止されます。
そして、目覚まし時計の音などの刺激が加わると、覚醒中枢の「ノルアドレナリン」が活性化されて、まず大脳が目覚めます。
しかし、横になったまま目を閉じていると、脳は目覚めても「体」は覚醒しません。ダラダラするうち不快な想念が浮かぶと、ストレス中枢が働き出してしまいます。
それを避けるためには、「脳」が目覚め始めたらさっと寝床を離れて「体」を目覚めさせるべく、次の覚醒行動に移ること。
寝床を出たら次のステップは、もうひとつの覚醒中枢である「セロトニン神経」を活性化させましょう。
そのために一番簡単で効果的なのは、太陽の光を浴びることです。すると、セロトニンの分泌が開始されます。
これまでの研究で、2,500~3,000ルクス以上の光の刺激が目の網膜に当たらなければ、セロトニン神経は活性化されないことがわかっています。
電灯の光は通常、500ルクス以下なので、セロトニン神経を活性化させることはできません。
太陽の照度は1万ルクス以上あるので、朝起きてサッとカーテンを開けて太陽の光を浴びるだけでも十分に効果が。
さらに良いのは、起床後に外へ出て、5分以上、朝日を浴びること。こうすればセロトニン分泌がより促されます。
毎朝、決まった時間に起きてきちんと覚醒すると、体内時計の働きで夜は深い眠りが訪れます。良質な睡眠で、心身の疲れがリセットされます。
すると体も軽くなり、車に頼らず歩いて移動できるように。その結果、二酸化炭素の排出量が減り、地球にかける負荷を減らすことにもつながります。
ぜひ毎朝、この習慣を取り入れてみてください。
監修
有田秀穂先生
医師・脳生理学者
制作協力
からだにいいこと
創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。
【出典・参考文献】
『医者が教える疲れない人の脳』(三笠書房)