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最近なんだか息切れしたり、足がむくんだり、疲れやすい…。そんな不調はもしかすると「隠れ心不全」のサインかもしれません。心不全は、心臓の病気のない人でも発症することがあります。「年のせい」と片付けず、リスクをチェックしてみましょう。
「年のせい」と放置すると、命を脅かす危険が潜む!
「足がむくむ」「階段や上り坂で息切れがする」こんなことはありませんか? これまでなかった不調だと、ついつい年のせいにしがちですが、実は初期の「心不全」を見逃し、悪化させているかもしれません。
●「 隠れ心不全」あなたの身近に潜む危険!
心不全とは、心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気のこと(※1)。
心臓は収縮と拡張を繰り返すことによって、全身に血液を送っています。このポンプ機能が低下すると、全身に十分な血液を送り出すことができません。また、臓器にも十分な酸素が供給されなくなるため、各臓器の機能が低下。この状態がさらに進行すると、最終的には生命を縮めることにつながります。
心不全は命に関わる病気でありながら静かに進行していくため、初期の段階では気づきにくく、「隠れ心不全」の人が多いのが特徴です。
● 高血圧や糖尿病などが引き起こす「隠れ心不全」のリスク
心不全はさまざまな心臓の病気が原因で発症することが多いですが、高血圧や糖尿病といった生活習慣病があれば、心不全のリスクは高まっています(※2)。これらの生活習慣病は、食事や運動、内服治療などによる適切な対処が行われないでいると動脈硬化を引き起こし、心臓の病気につながって心不全を発症します。
また、メタボリックシンドローム(メタボ)の人も要注意。メタボはさまざまな生活習慣病リスクを抱えており、心臓の病気になりやすい状態です。心不全が進行すると息苦しくなり、日常生活でも動くのがおっくうになりがちですが、メタボの人はそもそも運動習慣がないため、さらに動かなくなって症状を悪化させるという悪循環に。
心臓の病気はないから大丈夫、と安心している人も「隠れ心不全」に要注意です。
超高齢社会で急増する心不全!
心不全患者の多くは高齢者です。人口の高齢化とともに患者数は年々増え続けており、2030年には患者数が130万人(※3)になると予測されています。
心不全が急増すると、病院が心不全患者を受け入れきれなくなったり、莫大な医療費がかかるなど、社会的な問題が起こる可能性があります。
● 女性の心不全が急増中! その理由とは?
そんな中、近年は高齢の女性に心不全が増えているのが特徴です。
男性の場合、心臓の病気から心不全になるというパターンが多いのですが、女性の場合は高血圧から「心肥大」になり、それが心不全に進行するケースが多いといわれています。
高血圧とは、常に心臓に負荷がかかっている状態のため、心臓の筋肉がどんどん厚くなり、心臓のポンプ機能の「拡張=(伸び)」が悪くなります。これが「心肥大」の状態です。すると、いくら押し出す力があっても、そもそも心臓に入ってくる血液の量が少なくなるため、心不全の状態となります。
女性ホルモンの「エストロゲン」には心臓を保護する役割がありますが、閉経後は分泌量が激減します(※4)。また、家族の世話や介護など、自分の健康が二の次になりやすく、症状があっても我慢してしまったり、医療機関を受診しないというケースがあります。そのため、気づかない間に心不全が進行している、ということも少なくありません。
心不全の症状は「息切れ」と「むくみ」に隠れている!
心不全では、心臓が全身に血液を送り出せないことによる「低心拍出」(ていしんはくしゅつ)の症状と、送り出せない血液が体にたまる「うっ血」の症状が出ます。
● 心不全は交通渋滞のようなもの!
心不全は高速道路の渋滞(うっ血)と同じようなものです。車も血流も、基本的には一方向にスムーズ流れていますが、事故が起きるとその手前が渋滞します。それが「うっ血」です。すると足のむくみや、お腹が張る、といった症状が出てきます。
【うっ血の症状】(※5)
・息苦しい
・夜間に咳が出る
・横になったときに苦しい
・動いたときに息切れする
・体重が増える
・足がむくむ
・食欲がない
一方、事故渋滞の先は空いていますが、これが「低心拍出」です。全身に血が巡らなくなるので、疲れやすくなったり、血圧が低くなってふらついたりします。また、手足も冷たくなります。
【低心拍出の症状】(※6)
・血圧が下がる
・疲れやすい
・からだがだるい
・手足が冷たい
心不全の初期の症状では、このような症状があらわれます。
ご自身で思い当たるものがないかチェックリスト(※7)でチェックしてみましょう。一つでも当てはまる症状があれば、「隠れ心不全」の可能性がありますので、まずは、かかりつけ医に相談してみましょう。
●「今までできていたことができなくなった」時は要注意!
心不全の症状はだんだんと悪化していきます。最初は坂道や階段で息切れを感じる程度ですが、次第に平地を歩いても息切れを起こすようになります。
心不全かどうか見極めるポイントは「今までできていたことができづらくなった・できなくなった」かどうか。加齢のせいにせず、早期のうちに「隠れ心不全」に気づくことが大切です。
予防できる心不全リスクを意識しよう!
心不全はある日突然発症し、予防できない病気、というイメージを持っている人も多いかもしれませんが、実は症状が出る前に予防することは可能です。すでに症状が出ていても、発見が早ければ早いほど、その後の進行を食い止めることができます(※8)。「まさか自分が…」とは思わず、気になる方は一度かかりつけ医に相談してみましょう。
※1 日本循環器学会/日本心不全学会.2021年 JCS/JHFS ガイドライン フォーカスアップデート版 急性・慢性心不全診療.https://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2021/03/JCS2021_Tsutsui.pdf
※2 Vasan RS, Levy D. "Title of the Article." Archives of Internal Medicine. 1996; 156(17): 1789-1796.
※3 Shimokawa H,et al.Eur J Heart Fail 2015;17:884-892
※4 Hipertens Riesgo Vasc. 2018 Apr-Jun;35(2):77-83. doi: 10.1016/j.hipert.2017.11.001. Epub 2018 Feb 1.Menopausia: hipertension arterial y enfermedad vascularMenopause: Hypertension and vascular disease
※5、6 一般社団法人日本心不全学会「心不全手帳」
https://www.asas.or.jp/jhfs/topics/shinhuzentecho.html
※7・一般社団法人日本心不全学会「心不全手帳」の心不全のサインの観察
https://www.asas.or.jp/jhfs/topics/shinhuzentecho.html、
・日本循環器学会/日本心不全学会合同ガイドライン 急性・慢性心不全診療ガイドライン(2017年改訂版).
2018.18ページ〈http://www.j-circ.or.jp/cms/wp-content/uploads/2017/06/JCS2017_tsutsui_h.pdf〉を参考に作成
※8 Abdin A, et al.: ESC Heart Fail. 2021; 8(6): 4444-53.
・心不全の初期症状を知って「隠れ心不全」に気づけるようにしましょう。
・心臓の病気がなくても、高血圧や糖尿病といった生活習慣病は心不全リスクが高い。
・今までできていたことができづらくなった・できなくなったら、年のせいにせず、心不全を疑い、かかりつけ医に相談してみましょう。
制作協力
木田 圭亮(きだ けいすけ)先生
聖マリアンナ医科大学薬理学准教授
同大学病院循環器内科・リハビリテーション科顧問医
健康ハートの日(8/10)運営部会長
https://www.kenko810.com/
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2024年12月18日(水)10:30~ 2025年1月21日(火)23:59
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