スマホとの付き合い方について、俳優の長塚京三さんにお話を伺いました。使用していく中で困りごとや迷いが生じた時、どのように捉え、どう付き合っていくのか、長年のご経験に基づくお考えをお聞きします。
辞書を引くよりスマホで翻訳
楽天シニア:
長塚さんは、スマホを利用されていますか?
長塚さん:
持っていますよ。持たされたというか。
楽天シニア:
奥様にですか?
長塚さん:
連絡のツテとして持たされています。
楽天シニア:
奥様が一緒のものを購入されたのですか?
長塚さん:
ええ、そうですね。僕の場合は、たまに原稿を書きますね。翻訳を使うことがありまして。翻訳のアプリを入れておくと辞書を引くより楽なんですよね。人によって毀誉褒貶(きよほうへん)があるかもしれないですが、便利なことは便利ですよね。
立ち往生しちゃう時もある
楽天シニア:
すごいですね。かなり使いこなされていますね。
スマホを使っていて、なにか困ったことはありますか?
長塚さん:
基本的にちゃんと習ってないですからね。オン・オフのやり方から始まって、突然画面が停止したり、止まってしまったり、何かアナウンスが入ったり。
イエスとかノーとかって言われても。そうそうとノーなのかわかんないってなっちゃう。下手にやって消えちゃったりするとね。立ち往生してしまって。それはちょっと困りますね。
楽天シニア:
そういう時はどう解決されていますか?
長塚さん:
知り合いに聞きますね。
若い知り合いに、「困った時には教えてください」とお願いしているので、時間がある限りは助けてくれます。
歩数はひとつの目安だからアプリを使いたい
楽天シニア:
わかる人にお聞きするのですね。
楽天シニアのような歩数計のアプリを使ったことはございますか?
長塚さん:
これから使おうと思っているんですよ。階段の話につながるのですが、歩数はひとつの目安になりますよね。階段だったら、自分の体重をリフトするっていう意味もあるし、体重をセーブすることにもなりますので、数字があるといいですね。
楽天シニア:
歩数を目標として活用する方もいらっしゃいます。
長塚さん:
そうなのですか、使ってみたいですね。
楽天シニア:
長塚さんといえば、フランスへ留学するなど、若い頃からいろいろと挑戦されていると思いますが、スマホを使って今後挑戦されてみたいことはありますか?
長塚さん:
翻訳のアプリはとてもいいと思うんですよ。アプリを使う前は時間をかけていましたが、アプリだと一瞬でできますので。今の人はいいなって思いますね。
スマホだったら一瞬
楽天シニア:
もしご自身が20代の頃にスマホがあったらどんなことをしたいですか?
長塚さん:
なんでもできるでしょうね。例えば、言葉ひとつとっても、いろいろ時間をかけて勉強したことが、スマホだったら一瞬でできたりする。どんどん先を行くわけですよね。だから、やっぱり今の若い方と、認識の齟齬が出てくるっていうのは当然のことだなって思います。
それが良いか悪いかっていうのは、それは僕たちの問題でもあるわけだから。アナログの世界に生きてきた人間のある種の世界観というか、生きるということの充足感っていうのは、また違う良さがありますよね。例えば、匂いとか、温かさ、冷たさ、ぞっとするようなある種の旋律感といったものは、デジタルでは味わえませんから。
一方で、スマホはいろんなことを親切に教えてくれるわけじゃないですか。そういった知識の獲得のスピードや量は事実として認めなきゃいけない。自分も積極的に、その世界に入ってかなければいけないと思うんですよね。
デジタルな思考回路をクールに見ていく
楽天シニア:
時間がかかっても一生懸命やった体験を通じて得られるものと、デジタルを活用して便利に得られるもの、両方をうまく使いこなしたいですね。
長塚さん:
若い人たちが上の世代の悶着をクールに見ることがあるのと同じように、僕は、そういうデジタルな思考回路みたいなものを「それでいいの?」とクールに捉えたいと思っています。今の勢いだと、どんどんデジタルの世界に飲み込まれていって、やがてそういうものがなくなっていくのかなということは感じつつですが。
楽天シニア:
最後に、楽天シニアのユーザーにメッセージをいただけますか?
長塚さん:
そうですね。活字だけじゃないメディア、例えば、映画とか観てほしいですね。はじける笑顔とか、感極まって流れる涙とか。匂いもですね。レシピを交換するのもいいですが、作ってみてほしい。その方便として、スマホは大変結構なものだと思います。
楽天シニア:
ありがとうございました。
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