寒い日のヨガ習慣 導入編 楽天シニアヨガ認定講師 唐澤詩織先生

冬本番!寒いからこそ、ヨガをしよう(導入編)

更新日:

楽天シニアヨガ認定講師の唐澤詩織先生に、冬とヨガをテーマにお話を伺いました。前編では、冬に起こりうるさまざまな不調や、冬だからこそヨガをおすすめする理由を解説していただきます。

冬になると起こる体や心の変化とは?

唐澤先生:

寒いと、体に力が入りやすくなりますね。ぎゅっと力んでしまい、体が硬くなってしまう。体の硬直は、肩こりや腰痛につながりがちです。 

また、歳を重ねると一般的に体温調節が難しくなり、「血流」が悪くなると言われています。血流が悪いと代謝が落ちて、免疫力の低下にもつながりやすいと考えられています。
 
私も寒くてつい着込んでしまうのですが、着込むと外側からは暖かいですが、重たいものを支えようとする体の力を使っていくので、知らず知らずのうちに体に力が入ってしまい、肩こりを感じやすくなることも考えられますね。 

注意するのは、起きている時だけではありません。お布団に入った時も、最初は少し寒くてうずくまっていませんか?そのまま固まったまま寝てしまうことは、実はあまり良くないことなんです。呼吸が浅いまま眠りについてしまうので、良い睡眠がとりづらくなってくるんですね。 

ただ、朗報もあります。冬は、夏より代謝が高いと言われているんです!寒くなると、体は「外がすごい冷えている!」と感知して、36度~36.5度の平熱を死守しようとして、そのために体の内側からエネルギーをバンバン燃やそうとするそうです。夏よりもずっと一生懸命にエネルギーを消費し、必死に代謝を上げているんですね。

楽天シニア:

夏よりも冬に代謝が高くなるのは、知りませんでした。

唐澤先生:

年末年始においしいものをたくさん食べても、代謝が上がっているから体が「燃やしたる!」となるんですよ。蓄えをたくさんため込むのではなく、消費する力が人間にはあるんですね。
 
なので、体を動かしてあげれば、代謝もより上がって脂肪が燃焼されやすくなっていくと思います。

楽天シニア:

ということは、ダイエットのチャンスでもあるのですか?冬は汗もかきづらく、運動しても効果が薄いのかなと怠けていました…。

唐澤先生:

夏と冬、それぞれに運動の良さがあります。夏には、汗をたくさんかきデトックス。冬は筋肉をしっかり動かして、筋肉量を増やしたり持久力を上げたり。マラソン大会が多いのもそのためかもしれないですね。季節に合わせてバランスよく体を動かしてあげるのが大切です。 

冬は汗を出すよりも、今の体の状態を維持することに焦点を当てるといいかもしれません。 

寒い冬は、いろいろと億劫になりがちで、体を動かそうとも、その一歩を踏み出すのが難しいのですが…運動をすることで体の健康を保てて、モチベーションもアップするはずです。逆に動かないでいると体が硬くなり、自律神経が乱れて、内臓にも影響が出やすくなりがちです。 

冬の体の仕組みは面白くて、代謝が上がりエネルギーを消費する力が強くなる一方で、寒いので体は脂肪を蓄えようともします。動かないで外に出る機会が減ってしまうと、体の中がどんどん滞ってしまうんですね。便秘につながることも…。

ヨガで、自律神経が「整う」?

楽天シニア:

自律神経が乱れると、どのようなことが考えられるのですか?

唐澤先生:

自律神経は、私たちの体にとって、とても大事なんです。 

ストレスがたまると、自律神経のバランスが崩れてしまうのですが、自律神経が乱れると、例えば免疫力が下がると言われています。そうすると、ぐっすり眠れなくなり、血流も悪くなりがち。そのせいでストレスがたまり…と悪循環ですね。「自律神経」と「ストレス」はお互いに影響しあっていて、どんどん体調不良から抜け出しにくくなってしまいます。

楽天シニア:

自律神経を整えれば、ストレスも減る、ということですか?何かよい方法があれば教えてください。

唐澤先生:

実は、ヨガは自律神経を整えるツールの一つと言われています。自律神経は、背骨に沿って走る2本の大きな神経で、「交感神経」と「副交感神経」のことです。交感神経は体を活発にする神経で、副交感神経はおやすみの時間に向かって活発になります。ヨガで呼吸を整えたり姿勢を整えたりしてリラックスをすることで、少しずつ自然と自律神経のバランスが整っていくと言われています。 

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ヨガの体・心・頭への効果とは?

唐澤先生:

ヨガで最初に変化を感じやすいのが体だと思います。姿勢が改善したり、肩こりなどの不調が軽減されたり。それが心の安定に繋がって、頭もすっきりし、思考がクリアに…と連なっていきますね。 

ヨガで改善が期待されることを体・心・頭で整理すると、例えばこのようになるかと思います。 

〈体〉 

姿勢、不調(肩こりなど)、免疫力、血行、代謝

〈心〉 
自律神経、ストレス、心の安定、集中力

〈頭〉 

思考、 感情の波 

いろいろな改善が期待されますし、それぞれがリンクしていると思いますが、日常生活を心地良い状態にできるヨガは、冬にピッタリだと私は思います。

冬にヨガをすると、どのような効果が得られるの?

唐澤先生:

特に冬場は、日照時間が短く、寒いからと外に出る時間も少なくなりがち。そうすると太陽を浴びて作られるビタミンDも減るし、幸せホルモンと言われる「セロトニン」の分泌も減ってしまうそうです。
 
ヨガはセロトニン分泌の手助けをするとも言われています。セロトニンは自律神経を調和してくれる一つのホルモンでもあるので、ヨガによって日照時間の減少によるセロトニン不足を補い、心と体の安定を維持することが期待できるようです。 

それにより、今度は呼吸が深まっていくんです。ストレスを感じていると呼吸が浅いのですが、落ち着いた状態は呼吸が深くなります。最初にお伝えしたとおり、冬は体がぎゅっと縮こまってさらに呼吸が浅くなる状態が増えます。朝10分でもいいので、体を動かして呼吸を深めることが、大事になってくるのですね。 

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楽天シニア:

やっぱり朝にヨガをする方がいいのでしょうか。一日のうち、ヨガをするのに効果的な時間はありますか?

唐澤先生:

冬の朝は、明るくなるのが遅く、眠いですよね。そこで、ヨガで体をちょっと起こしてあげるんです。呼吸を深めて体を伸ばし、寝ていた体を一度リセットして一日をスタートする。寝ている間に固まってしまった体をほぐして、新鮮な気持ちで一日をスタートしたら、代謝も上がっていきやすいです。 

ちなみに朝の20分の有酸素運動は、その日のセロトニンの分泌と代謝に良い影響を与えるそうです。セロトニン分泌は運動後に数時間継続しますし、代謝は運動後にちょっとずつ上がっていくとも言われているんですよ。

楽天シニア:

朝にヨガをすると、気持ちよく一日を過ごせそうですね。

ヨガと他の運動の違いは?

楽天シニア:

朝にウォーキングをすることはあるのですが、ウォーキングだと意味がないのですか?

唐澤先生:

もちろん、ウォーキングもいいと思います。何にしても、冬は太陽の光を浴びるのがとても大事ですね。 

ウォーキング中にいろんな景色を見ると、とてもリラックスできますよね。朝の日常が動き出す前の空気は、ヨガでは「清浄」なものと言われています。きれいな空気を自分の中に取り込んであげることで、より心も豊かになっていくと思います。体をほぐすのには、朝に少しヨガをするのもおすすめです。ヨガは呼吸を意識しながら体を動かすので、自律神経が整いやすくなり、頭もすっきり。

楽天シニア:

お天気が悪い時や、寒くて家から出たくない時は、おうちでヨガをするのもいいですね。 

唐澤先生:

はい。朝のオンラインヨガのクラスでは、皆さんパジャマのまま参加してくださっています。ヨガで動いてから、仕事に行かれる方もけっこういらっしゃいますよ。 

楽天シニア:

最近はやりのサウナも「ととのう」と聞きますが、ヨガとはどのような違いがあるのですか?

唐澤先生:

サウナは一気に汗をかき、不要なものを体外に出す効果が考えられます。ヨガは継続することで効果が現れるものなので、アプローチ方法が全く違うんですよね。サウナもですし、運動の種類にはそれぞれの良さがあるので、自分に合った方法で「楽しむ」ことが大事なのかな、と思います。 

前編では、冬になんでヨガ?をわかりやすく解説していただきました。次回は実践編ということで、唐澤先生から、寒い冬だからこそ取り入れたいおすすめのヨガポーズを教えていただきます。次回もお楽しみに! 

制作協力

  • 唐澤詩織先生

    楽天シニアヨガ認定講師

    ヨガに出会い、体を整えると心も軽く穏やかになり、ヨガを習慣にすることで毎日が楽しく人生が豊かになることを知る。痩せたい!姿勢・メンタルを整えたい!様々な体の不調を改善したい!どれも共通して必要なのは、呼吸を見直すこと!ヨガのおかげで、夢のダンスの世界大会への切符も掴み、ダンス世界大会「World of Dance」に出場決定!

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