「食欲をコントロールうまくできず、食べ過ぎてしまう…」。そんな人に実践してほしいのが、「朝の5秒呼吸」。毎朝の習慣にすることで、過剰な食欲を抑えられるようになっていきます。
ストレスに強くなる呼吸法で食欲も防止
「朝の5秒呼吸」は、「マインドフルネス」という健康法で、瞑想の一種。短時間で心を整えることができます。現代人は、様々な情報にさらされストレスの多い生活を送っています。1日6万回も考え事をしているといわれています。
そこで意識を呼吸に向けて雑念をストップ。脳が休まることで本来の働きを取り戻し、健康によい効果が生まれてきます。
ストレスは、食欲コントロールとも密接な関係にあります。
ストレスを感じると交感神経がたかぶってイライラやモヤモヤが募ります。すると、脳が苦痛から逃れるため、快楽を求めて食欲が増すのだそう。
逆にストレスがなく、気分が穏やかな時は「お腹いっぱい」という満腹信号に気づきやすく、食欲も止まりやすくなります。
呼吸するときに息を長く吐くとリラックス効果が得られることで、過剰な食欲の抑制につながるように。
もっとも効果的な時間帯は朝。朝に5秒呼吸を行えば、脳の活性効果が一日中持続しやすくなるのだそう。
〈「朝の5秒呼吸」の効果的なやり方〉
椅子に座り、頭が天井からつられるイメージで背筋を伸ばします。目線は、斜め下45度の一点を見ます。背もたれから背中を離し、手の平か甲を上に向けて太ももにのせ、足はやや開き足裏をつけます。これが基本姿勢です。
① 鼻からゆっくり息を吸います。鼻から自然に息が入ってくるのを感じて。
② 息が鼻→のど→肺を通ってお腹に入ったら、逆のルートで鼻からゆっくり息をはきます。
息の流れに意識を集中して。
③ 息を吐ききったら、いつも通りの自然な呼吸に戻ります。理想の姿になった自分を思い浮かべて、楽しい気分を味わいましょう。
さらなる効果アップを狙うなら、食事の前や途中で箸を置いて「5秒呼吸」を。一口ずつ味わって食べることで、過食防止に役立ちます。
過食する人は、料理を過剰に作ったり注文したりする傾向にあります。食べ残しは、食品ロスにつながり環境にも悪影響を及ぼします。
「5秒呼吸」で食欲をコントロールして、自分に本当に必要な食事量をキープしましょう。
監修
山下あきこ先生
内科医 株式会社マインドフルヘルス 代表取締役
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。