免疫機能を調整したり、健康な骨を維持するために欠かせないビタミンDは、紫外線を浴びることでつくられます。お出かけの機会を利用して、ビタミンDをチャージする「手のひら日光浴」を行ってみませんか。
1日10分の日光浴でビタミンDを補給
丈夫な骨をつくるには、カルシウムとビタミンDの両方が必要です。また、ビタミンDは体内にウイルスが侵入してきた際に免疫機能を調整する働きがあります。
ビタミンDは、しいたけや魚に含まれますが、食事だけでは不足しがち。サプリメントでも補うことができますが、摂りすぎると腎臓に負担がかかる恐れがあります。
一方、ビタミンDは紫外線を浴びることで体内でつくることができますが、紫外線の害を気にして外出を控えたり、紫外線対策を徹底しすぎたりするあまり、ビタミンD不足になる人が増えています。ビタミンDをつくる紫外線の波長は日焼けをする紫外線の波長とほぼ同じで、SPF30の日焼け止めを塗っていると、皮下でのビタミンD産生は5%以下に落ちてしまいます。
そこで習慣にしたいのが、1日10分の日光浴。顔など紫外線を浴びたくない部分は日焼け止めでガードするかわりに、日焼け止めを塗らない手のひらや腕の内側を太陽に向けましょう。10分連続でなくても、合計10分でOK。冬は紫外線が弱いので、時間を長めにするのがおすすめです。外出できない日は室内で窓を開けて行ったり、ベランダや庭で日光浴しても構いません。
特に朝11時ごろまでに太陽光をしっかり浴びると、体内時計も整い、睡眠の質の向上にもつながります。また、太陽光の中の赤外線は毛細血管に働いて血流を増やし、体の若さを保つ効果も期待できます。お出かけの際に意識してみてはいかがでしょうか。
監修
宇都宮正範先生
内科医、循環器専門医/うつのみや内科クリニック副院長
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。