腰痛の原因はさまざまですが、血管の老化による血行不良もそのひとつです。腰回りの血流が停滞することで、疲労物質が溜まりやすくなります。ゾンビのようにダランと上半身の力を抜いて動く「ゆらし歩き」には血管の若返り効果が期待できるため、腰痛にも有効です。
体をゆらせば血管が若返りツラい痛みも解消できる!
人間の体は、血液が酸素や栄養素を細胞に運ぶことで正常に働きます。血管が老化して内側が狭くなると、必要な酸素や栄養素が全身に行きわたりません。また、疲労物質が滞り、腰痛を始めとした不調の原因にもなりかねません。こうした血管老化を改善するには、運動が不可欠です。
運動が大切とわかってはいても、寒い、体が痛い、時間がないなど、運動ができない理由はたくさんありますよね。
そこで誰でも簡単にできる“ゆらし歩き”をご紹介します。内科医の池谷敏郎が考案した歩き方で、ゾンビのように体をゆらしながら3分動くことで有酸素運動+筋トレを一度に行えて、30分のウォーキングと同じ効果が期待できます。
短時間で全身の血液循環の改善を目指せるため、血管年齢が若返り、腰痛など体の痛みも取れると患者さんにも好評です。
「ゆらし歩き」のやり方
1 顔を正面に向けて真っすぐに立ち、肩の力を抜き、両足は自然に閉じてください。この時、肩も腕も力を抜いて体の横でダランと垂らします。胸を張って背筋を伸ばし、お腹をへこますように力を入れて、真っすぐの姿勢を支えます。
2 ①の基本姿勢のまま、リズミカルに歩きます。その場で足踏みするだけでもOKです。慣れてきたら少しずつスピードを上げましょう。顔は正面を向けたまま、体が前後に傾かないように注意してください。そのまま1分間歩いてください。
3 歩きながら、上半身をひねります。左右の肩を交互に前に出して、大きくぶらぶらゆらします。ゾンビのようなイメージです。お腹に力を入れたまま2分間歩きましょう。この時、腕の力は抜いて、肩が前後に動くことで腕全体がブラブラすることをイメージしてください。腕と脚がタイミングよく同時に動かせない場合は、脚を止めましょう。まず上半身をゆらす感覚を身につけることからスタートすると良いでしょう。
血流を促進することで疲労物質を流して、血管を若返らせましょう。慢性的な腰痛に悩まされている人もぜひやってみてください。
監修
池谷敏郎先生
医学博士。池谷医院理事長兼院長
制作協力
からだにいいこと
創刊19周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。