指先を通る毛細血管はとても細く、血流が滞りやすい場所です。そこで、血流をスムーズにし、体を温めるのに効果的な「爪もみ」をご紹介します。
指先から全身を温めて冷えにくい体に
手足の指先には、毛細血管により、血液が届けられています。
毛細血管は指先だけでなく、体の隅々にまで血液をいきわたらせる役目があります。その直径は髪の毛よりも細いため、つまりやすく血流が滞りやすくなります。
指先の血流の滞りを改善できれば、血液の心臓への戻りがスムーズになり、体も温まりやすくなります。
そこで、いつでも手軽にできる末端の血行促進法としておすすめなのが「爪もみ」です。
爪の両脇をつまんで軽く押すことで、指先の血流をよくし体を温めるように働きます。
〈「爪もみ」のやり方〉
1)ケアする指の爪の生え際を、反対の手の人さし指と親指ではさむ
2)力を入れず、爪の生え際の両端を指の腹でそっと押す。2〜3mm動かすくらいの感覚でもむ
3)1本の指ごとに5〜6回行い、手と足すべての指先を行う
※薬指だけは交感神経と関係しているため、気持ちが高ぶっているときは避けてください。
もうひとつ、指先の冷え改善に効果的な方法をご紹介します。
手が空いているとき、指先を組むだけでいい、とても簡単な方法です。
両手の指を軽く組むだけ。30 秒くらいすると、指先がじんわり温まってくるのを感じられるでしょう。
〈「手の指組み」のやり方〉
1)左右の指を交互に、第一関節が合う位置で組む
2)手のひらで生卵1個を包み込むような感じで、軽く握る
3)力を入れず(生卵が割れない程度の感覚で)、そのままキープする
組んでいる時間や回数に決まりはありません。電車の中、仕事の合い間、テレビを見ながらなど、気づいた時にやってみください。
血行が促進されて体が温まれば、暖房の温度を下げることができるので省エネ効果も得られます。手軽でどこでもできる「爪もみ」を “ながらケア”として習慣づけましょう。
監修
川嶋朗先生
神奈川歯科大学大学院統合医療学講座 特任教授
制作協力
からだにいいこと
創刊20周年を迎えた健康生活情報誌『からだにいいこと』。医師や専門家の監修のもと、「いますぐできる」「心も体も元気になれる」健康・美容・ダイエット情報を発信中。