10月になると買い物の時に秋刀魚を見かけたり、金木犀の香りで秋を感じますよね。秋と言えば食欲の秋!読書の秋!運動の秋!楽しいことがたくさんありますが、そんな素敵な秋だからこそ秋を堪能しながらさらに健康になりましょう!
実は食事と運動は密接な関係にあります。食べてばかりで運動をしないと当然太ってしまい、内臓にも脂肪がついたり、血液がドロドロになったりします。しかし運動をしているのにしっかりと食事がとれていないとエネルギーが足りなくて疲れやすくなり、満足に体を動かせない、足りない分のエネルギーを補うために筋肉を分解してしまったり、使った筋肉の回復にも時間がかかる、さらに貧血のリスクをあげてしまうのです。
そこで今回は時間や運動に合わせたおすすめの食事について紹介します。
運動中は血液の中の糖質を使って体を動かすため運動前は糖質を摂り、胃腸の調子を悪くしないために脂っこいものを控え、運動する1時間ほど前であればおにぎりやうどん、運動する直前は消化が良くカリウムが多く含まれるバナナが特におすすめです。
運動した後は使った筋肉の修復し強くするためのタンパク質と筋肉の痙攣や貧血を防ぎ筋肉の合成を助けるミネラルを積極的に摂ると体に疲れを残さずに運動の効果が出やすくなります。軽食ではなく通常の食事をした場合は食後30分以上あけてからウォーキングなどの有酸素運動をおこなうことで胃腸への負担が少なく、食事で上がった血糖値を抑える効果が期待できます。
1.カーフレイズ
朝に運動をする場合は、体温が低く代謝が下がっているので起床後30分以降にストレッチや軽い筋肉トレーニング、軽い有酸素運動を行いましょう。筋肉トレーニングは血流を良くして全身に血液を送り、体を温めてくれる効果のあるカーフレイズがおすすめです。
カーフレイズは血液を送る作用が強く「第二の心臓」と言われるふくらはぎの筋肉を使うトレーニングです。やり方は足を腰幅に開きつま先を正面に向けて立ちます。親指の付け根で地面を押すようにかかとを高く持ち上げます。この時に足首が左右に曲がってしまうとふくらはぎが充分に使えないだけでなく足首を痛めてしまう危険があるので、かかとをまっすぐ上に持ち上げることに注意してやってみてください。
- 15回を1セットとして2~3セットを目安に挑戦してみて下さい。
- 朝の運動前はバナナなどの糖質を含む果物やビタミンやミネラルを多く含む柑橘類をとり、運動後はお米とお味噌汁、納豆、お魚などの和食や洋食であれば食パンだけでなくハムやツナをトッピングしたトーストに目玉焼きやサラダなどを加えることがおすすめです。
2.スクワット
夕方や夜に運動する場合は食後すぐだと胃や腸などの消化器に負担がかかってしまうので食後2~3時間後にスクワットなどの大きな筋肉を使う筋肉トレーニングとウォーキングやジョギングなどの少し強度の高い有酸素運動がおすすめです。スクワットは下半身の前ももにある大腿四頭筋やお尻の大殿筋を使い、代謝を上げる、有酸素運動の効果を高める効果が期待できます。
やり方は足を腰幅に開き、つま先を正面に向け手を前ならえにし、お尻を後ろに引きながらこしを下に落としていきます。太ももが床と平行になるところまで落としていきましょう。ひざが内側や外側にいかないように注意して行ってみてください。
- 10回を1セットとして2セットを目標に挑戦しましょう。
- 運動後は赤身魚や大豆類、鶏胸肉などの低脂質、高タンパクな食品を含む食材を意識して摂ると、筋肉の疲れを軽減し、使った筋肉を強くする効果が期待できます。
3.ニーアップ
週末や晴れた日などのお出かけ日和には登山やウォーキングなどで景色を楽しみながら運動をするのがおすすめです。登山やウォーキングへ行く前には股関節の付け根にある腸腰筋を使うニーアップで鍛えて、太ももをしっかりと持ち上げて歩くことと支える軸足を強くして歩き続けられる体を作ってから挑戦しましょう。
やり方は背もたれのあるイスや壁などの支えられるものを準備します。支えながら片足立ちになり、持ち上げた足は太ももを高く上げていきましょう。軸足のお尻に力を入れて体が曲がらないようにまっすぐ支えます。
- 10回を1セットとして2セットを目安に挑戦しましょう。
登山やウォーキングへ行った日のお昼ご飯はおにぎりなどのお米がおすすめです。お米は腹持ちがよく、アミノ酸スコアが高いのです。アミノ酸スコアとはタンパク質を構成するアミノ酸の中でも体の中で作ることのできない必須アミノ酸のバランスを表します。体の中で作ることのできない必須アミノ酸は食事で摂る必要がありますが、このバランスが悪いとタンパク質が作れなくなってしまい、筋肉の成長を妨げたり、疲れにつながってしまいます。アミノ酸スコアは100に近いほどバランスがよく、お米は65、小麦は37になります。更にお米と食パンの血糖値の上がりやすさを示すGI値を比較するとお米が88、食パンが95になります。GI値は高いほど急激に血糖値をあげ、低いほど緩やかに血糖値を上げます。長時間の運動をする場合は血糖値を緩やかに上げてくれる低GIの食品を摂りましょう。お米は玄米に、食パンは全粒粉やライ麦パンに変えることでGI値を下げることができます。
アミノ酸スコアが高く、食パンよりGI値の低いお米ですが、これだけでは栄養が足りないので、お米の中にアミノ酸スコアが100である鮭などの具を入れておにぎりにするのがおすすめです。お肉や魚はアミノ酸スコアの高い良質なタンパク質です。
秋は美味しい食べ物も多く運動もしやすい気候になるので、旬で体にいいものを食べ、運動をして秋を満喫しましょう。そして、楽天シニアで「楽しいシニアライフ」を送りましょう。
制作協力
齋藤千秋
NPO法人ファンズアスリートクラブ所属
柔道整復師・健康運動指導士・日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー・日本オリンピック委員会強化スタッフ(医・科学スタッフ)
ラジオ日本「住まいのトラブルバスター」連動コラム
ラジオ日本(AM1422kHz) 毎週日曜日8:10~住まいのトラブルバスターの中で放送されているレギュラーコーナー「齋藤千秋の健康キャラバン」を楽天シニア内で写真と共に解説します。
今回のコラムは2020年10月放送分と連動したコラムです。
ラジオでお話を聴いた方も、このコラムだけ読んでいる方も、健康になれる秘訣が、すぐに分かりますよ。