人生100年時代といわれる中で、元気に長生きできるように「健康寿命」を延ばすことが意識され、そして好きなことができるように「資産寿命」も延ばす必要があるといわれています。
とはいえ、資産運用で失敗しては元も子もありません。このシリーズでは、本当にあったシニア世代の失敗事例を取り上げ、やってはいけなかった行動と、解決の手段を紹介します。
シニア世代となると、退職金を受け取るなどして資産運用をはじめる人も多い年代です。資産運用するからには、少しでも多く増やしたいと思うのが人情です。
とはいっても、株式投資のような値動きが大きいと心配になる人も多いはず。
そこで投資信託を使ってプロに運用を任せ、資産を増やしてもらおうとする人が金融機関に相談を持ちかけています。
投資信託は大きく分けると、「市場平均に連動することを目的」としたインデックスファンドと「市場平均以上の成果を目指す」アクティブファンドにわけることができます。銀行や証券会社の投資信託販売金額を見てみると、アクティブファンドを購入している投資家の人が多くみられます。
しかしネット証券の投資信託販売残高や個人の投資信託ブロガーの意見を見てみると、圧倒的にインデックスファンドが購入されたり、おすすめされています。
どちらの商品にもメリット・デメリットはありますが、今回は「少しでも多く増やしたい」というニーズにあわせてアクティブファンドを選択する時には、どのような点を注意して投資したらいいのかをお伝えしたいと思います。
アクティブファンドの魅力と特徴
アクティブファンドを端的に説明すると、自分がやりたいと思う運用をプロが代わりに実現してくれる代わりに、そのサービスの対価にあわせた手数料を支払う投資信託といえるでしょう。
その手数料が妥当かどうかは人それぞれですが、本来自分で調べて銘柄を選び、購入後も管理していくことが面倒な人にとって、アクティブファンドは丁度いい商品といえそうです。
ただ最近はプロに任せることで手数料が上乗せになるアクティブファンドよりも、低コストで市場平均を狙ったインデックスファンドの方が人気が高くなっています。NISAやiDeCoを使った投資でもインデックスファンドでの運用を勧められることも多く、特にiDeCoでは選択できる商品のほとんどがインデックスファンドになっています。
現在投資家が購入している投資信託の残高(純資産)全体は約145兆円あります。そのうちインデックスファンドが約71兆円(約49.0%)であり、それ以外の大半がアクティブファンドであることからもまだまだアクティブファンドの需要は多くあります。
それでは、次はアクティブファンドを選ぶ時のポイントについてお伝えします。
アクティブファンドへ投資する時のポイント3選
アクティブファンドに多種多様な商品があり、投資家の細かいニーズにも対応していますが、豊富な商品数がかえって投資家がどれを選んだらいいのかわかりづらくしています。
そこで、大切なポイントを3つに絞ってお伝えしますので、消去法で選択肢を狭めることで本当に自分のニーズにあったアクティブファンドを見つけてみてください。
1.インデックスファンドとの違いを知る
アクティブファンドを知る上でかかせないのが、インデックスファンドとの違いです。
アクティブファンドは中長期的にインデックス(市場平均)よりも良い成果を目指していますが、必ずしも常に成果が良いことを目指しているわけではありません。また、運用が評価損となっていても、インデックスよりも損失が少なければ運用成果としては良いと評価されます。
どうしてもインデックスファンドよりもコストが高くなってしまいますので、常に運用成果が良くないと感情的には納得しづらいかもしれませんが、アクティブファンドの評価の仕方をしっかりと理解しておきましょう。
2. 投資先の資産(銘柄)や仕組みを理解する
アクティブファンドの月次レポートをみると上位10銘柄程度の投資先が記載されていることが多いです。同じような名称のアクティブファンドであっても投資先として選んでいる銘柄はまちまちであり、相場の状況によっての対応も違います。
また、投資信託の魅力は、単に銘柄をプロが選んでくれるというだけではなく、運用の管理までも行ってくれることにあります。その点を鑑みても、新しく設定された投資信託というのは、どのような運用がされるのか実績がないのでわからないというのが本音です。
「最低でも3年以上は運用」されている投資信託を選ぶようにしましょう。
3. プロに任せっぱなしにしてはいけない
投資信託はプロに資産の運用・管理を任せる金融商品です。しかし、結局のところ投資信託を「いつ」「どのように」「いくら」買うのか売るのかという判断は自分でしなければいけません。
更に言えば、お金について考えることは資産運用だけではなく、日々の生活や将来への備え、貯蓄や万が一の保険など、考えておくことはたくさんあります。
投資信託の売買を判断するということは、相場環境や商品の特徴をしっかり理解しておく必要があります。その点、積立投資やインデックスファンドなら考えることも少なくすむので、それらが人気となっている理由の1つかもしれません。
これからの資産運用のコツ
アクティブファンドはコスト面だけみて否定されていることもありますが、要は使い方次第です。サービスにみあった手数料であれば良い買い物と言えますし、どんな商品であっても任せっぱなしではいけません。
資産運用で大切なことは、「自分にとってはどうなのか?」を忘れないことです。人によっては良い投資信託、悪い投資信託でも、あなたにとっては違うかも知れません。資産運用をするときは、ぜひ自分を中心に置いて考えてみてください。
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